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コロナウイルス対策中の、トロント留学生活とは。

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こんにちは!みなさん、元気に自宅待機していますか?

私はひきこもりが高じてお菓子を焼き始めました。でも、あるもので何とか作ろうとしているため、毎回微妙に失敗しています。(チーズケーキは型に対して分量が足りない、タルトタタンは生地が膨らみすぎる、など…シェアハウスには測りがない。笑)でも時間がつぶせるからいいのです

新型コロナウイルス(COVID-19)により、トロントの状況は様変わりしており、私の生活も一変しました。けれど、今のところ日本へ帰国する予定はありません。「留学生は強制帰国!」など相当な状況の変化が起きない限りは、自分のためにも周りのためにもトロントに留まろうと思っています。

 

ただ、この状況で海外で暮らすということは、留学生にとって楽なことではありません。

 

もうすでに、留学生の方がたくさん情報発信をしていらっしゃいますが、私なりに新型コロナウイルス対策中のトロントでのカレッジ留学生活はどんなものか”ということをまとめてみたいと思います。今トロントに滞在している方、これから渡航予定だった方、また、いつか留学したいと思っている方などの参考になれば幸いです。

 

新型コロナウイルス対策中の、トロント留学生活とは。

①半強制的なインドア生活

トロントは、厳格な外出禁止令(許可証を記入して携帯しなければいけないほどの禁止令)は出ていませんが、以下のような外出を抑制するための措置が取られています。

  • 必要不可欠なビジネス(スーパーや薬局、病院など)以外の営業停止
  • 公園遊具の封鎖(場所によっては公園自体も封鎖?)
  • 5人以上の集まり禁止
  • 他者と2メートルの間隔をあけて行動

これに従わない場合は罰金が科されることもあるそうです。カナディアンの友人から、実際に「友人と車で特に目的なく走っていたら、警察に止められて罰金を取られた」という話も聞きました。何人乗っていたのかなど詳しい状況はわからないのですが、買い物の時などに外に出ると、警察車両を以前よりよく見かけるような気もします。

正直、日々状況が変わっていくのでどこまで罰金対象になるのかわからず、うかうかと外出するのがちょっと怖い気持ちになっています。

 

ダウンタウンから電車に20分ほどのちょっと郊外に住んでいるのですが、留学生なので車も持っておらず出かけるとしたら公共交通機関になるので、用事もないのにダウンタウンに行くことは避けています。お店もテイクアウト以外、基本やってないしね。車があったとしてもペーパードライバーだから運転できないけど(笑)

なので、近所をお散歩したり、スーパーに買い出しに行く以外はほぼひきこもりです。もともとインドア派ですが、それでもシェアハウスの人たちと話す時間がなかったら結構しんどいかもしれません。

 

②授業は基本オンライン

私が通っているカレッジは、ダウンタウン内の私立学校なのですが、March Break(簡単にいうと春休み)の後の授業は、ひとまずすべてビデオカンファレンス(テレビ会議)でのオンライン授業になりました。映像を見る限り、先生たちも学校からではなく、自宅から授業をしているようです。

正直これが一番の懸念でした。オンライン授業でどの程度、先生が話し続ける講義だけでなく、生徒が参加できるような形で授業ができるのか心配だったのです。が、今のところ先生方がかなり工夫してくれているのと、クラスメイトに積極的な人がわりといるため、それなりに発言・参加できる機会が用意されてます。それでも対面の授業より発言や意見交換の機会は減っていますが、ゼロよりはよっぽどよいですし、受けていて純粋に楽しめています。

テレビ会議の需要はどんどん高まってきていると思うので、この機会にテレビ会議になれておくのは非常に良いことだろうなとも思います。

 

ただ、どうしても個人のネット環境が問題になってきてしまいますね。

シェアハウスでは現在オーナーを含めて5人でWifiでネットを共有しているのですが、授業中たまにネット回線が重くなり、音声が聞こえなくなったり一度ログアウトしなければいけなくなってしまうこともままあります。対策として、授業の映像は毎回録音してくれているようなのですが、4時間弱の授業を見返すのはそれなりに大変…(笑)

来週から学校のほうでの対策として、Zoomにプラットフォームを切り替えるようなので、通信環境が改善されることを願うばかりです。

 

③とにかく職がない

先に話した通り、現在カナダ政府より、必要不可欠なビジネス以外は営業停止と指示が出ています。そのため、学生アルバイトができるようなレストラン、カフェ、アパレルショップ、モールなど、ありとあらゆるものがお休みになっている状況です。つまり、学生の私たちに回ってくる仕事の機会がぐんと減りました

一部、スーパーマーケットのキャッシャーや倉庫作業員、UberEatsなどデリバリーの配達という仕事は残っていますが、この状況になってからその仕事を探すのが現実的かは少し疑問です。とくに車がない、という状況下だと、勤務できる範囲や場所も限られてしまいます。実際、最近UberEatsへの登録に挑戦している友人は、1週間たった今でも登録が完了されず苦戦しています。

 

ちなみに私は現在トロントでバイトはできていません。新型コロナウイルスの感染が広がる前は、ダウンタウンにあるレストランでサーバー(ウエイトレス)として働いていたのですが、政府からの指示があり3月中旬からテイクアウトでの運営なりました。その際シフトはがくんと減りましたが、その時点ではまだ働けていたのです。ただ、想像以上にテイクアウトでのお客様が少なく、1週間後にはテイクアウトも含めて営業を停止することになりました。

 

新型コロナウイルスによって働けない生活があまりにも長引くと、ちょっと苦しくなってくると思います。実際、経済的理由で留学を中断して帰国を決める友人も、国籍を問わずに少なからずいる状態です。渡航後に資金を稼ぐ前提でやってくるワーキングホリデーの方々は、より大変そうな印象です。

カナダ政府からの経済援助が留学生やワーキングホリデーの人にも対応される、という情報があり、どうやら日本で働いた所得も加味されるという情報はあります。私も申請してみるつもりですが、本当に適用されるかは申請してみてからわかるようです。

 

 

なぜ帰国しないのか?

そんな状況ではありますが、私は今のところは帰国せず、トロントに留まることに決めました。理由は大きく二つあります。

 

一つは、経済的不安があまりないこと。

トロントで職が見つからなかったとしても就学期間中の生活費は賄えるだけの資金を渡航前に確保していたので、このまま働けない状況が続いても、ひとまず生活に困窮する心配はありません。正直、この条件が整っていなかったらもっと早い段階で帰国することに決めていたとも思います。

お金って大事。残業続きの日々を耐えて貯金していたあの日の私と、何かあったら援助すると言ってくれる両親に感謝です。それでも、もし今後家族の経済状況に大きな変化があったら、帰国せざるを得ないかもしれません。

 

もう一つは、帰国することでの自他ともにリスクがあること。

飛行機の中では、ほぼ密室と呼べる空間に何人もの乗客が長時間滞在することになります。Social Distancingなんて言ってられませんし、そのためにもし誰か新型コロナウイルスに感染している方がいたら、感染するリスクはぐっと高くなると思います。また、日本に帰国後の対応を聞いていると、帰国してから感染するリスクもかなり高そうだと感じました。

実家で同居している祖母が肺が弱いこともあり、私が帰国することでのリスクのほうがトロントに残るよりもよっぽど高い、というのが私が現在出している判断です。

 

だからといって、帰国を決めた人たちの判断を気軽に批判するのは間違いだと思ってます。もちろん、リスクは認識したうえで対策をとって帰国してくださることを願っていますが、それぞれに経済的もしくは家庭的事情などがあると思います。周りの方々も真剣に悩んで、残りたくても残れないという思いで決断される方を見ているので、私個人としてはその決断を尊重しています。

外務省や領事館から毎日のように届くメールも、実際、遠回しに帰国を促すものが多いように見えます。

 

 

新型コロナウイルスパンデミックという稀にみる状況下の話ではありますが、もう二度と起こらない、なんてことは誰にも保証できません。この事態が収束しても、いつか新たなウイルスが生まれてしまうかもしれない。

最悪の状態を考えすぎたり想定しすぎたりしても、行動に制限がかかるだけかもしれませんが、頭の隅に置いておくことは良いことだと私は思っています。これから留学を考えていたりする方も、ぜひ一度このことも踏まえてご自身の計画を考えてみると、いざというときに安心かもしれません。

 

数週間後、もしくは数か月後、「大変だったけど乗り越えられてよかった」と言える日が来るよう、皆さんも一緒に、今は耐えましょう。